<赤松盆栽の特徴>
赤松,アカマツ
(英名:Japanese Red Pine)
全国各地の山間にみられるマツです。
名前どおりの赤みを帯た幹肌だけではなく、やわらかく細長い葉と細い枝からくる全体のやわらかさが魅力です。
それゆえ、文人木が最も似合う樹種といえるでしょう。
クロマツが男松と呼ばれるのに対し、女松というのも納得できます。
しかし、幹肌が赤くなるのは老木で、盆栽のように鉢に植えた状態では、なかなか赤くならないのが残念です。
冬芽が赤いので、白い芽を出す黒松とは簡単に区別できます。
自然樹では四月ごろから雄花と雌花が咲き出し、翌年の秋には松ぼっくりから種子が落ちてきます。
<赤松盆栽 管理>
【水やり】
海岸沿いではなく山間部のマツなので、乾燥には強いほうです。
やや乾かし気味の水やりになるため、鉢土が乾いてから少し間をおいてからやるようにしましょう。
【肥料】
葉が長いので、多肥になると葉が伸びすぎて格好が悪くなります。
春肥は少量、秋に充分施します。
【植え替え】
1年おきに三月下旬から四月上旬ごろ、根を切り詰めて基本用土で植え替えます。
【病害虫】
マツのなかでは害が少ないほうです。
アブラムシの予防のために薬剤散布しておくくらいで大丈夫でしょう。
<赤松盆栽 手入れのコツ>
【芽摘み】
間延びしやすいので芽の強弱をみて、確実に行います。
弱い芽は先端を軽く摘み、強い芽は深く摘み取っておきます。
【芽切り】
クロマツほど必要はなく、2年に一度、6~7月に行えばよいでしょう。
【芽かき】
八月、3芽以上ある部分をピンセットで2芽にします。
【葉すかし】
11~12月、前年葉を切り落とします。
【剪定】
休眠期に追い込み剪定をします。
軸が長い部分は前年枝まできり戻すか、葉を3枚つけて切ります。
【針金かけ】
十月下旬になったら、針金をかけて曲付けをします。
文人木が似合う赤松ですが、細い枝は曲模様のおもしろさを出すにも合います。
【繁殖】
実生は取りまきか、乾かさないように保存しておいて三月までにばらまきをします。
一度寒さにあわせないと発芽しないので、鉢の置き場所、種子の保存場所には気をつけます。